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近用コンタクトレンズ＋遠用眼鏡とは？
手元が充分に見えるよう、コンタクトレンズをあらかじめ弱い度数で造り、遠くの見え方を上から眼鏡をかけることで補う矯正法です。コンタクトレンズはあくまで近方重視になるので、眼鏡をかけないと充分な遠方視力を得ることができません。老眼の程度によっては、コンタクトレンズの度数と眼鏡の度数が同じくらいになることもあるでしょう。
似た矯正法に「遠用コンタクトレンズ＋老眼鏡」といったものがありますが、そちらと比べるとかなりマイナーな矯正法です。
外出時やスポーツ時など、遠方視力が必要な際は眼鏡をかける必要があるため、人によっては「コンタクトレンズを使っている意味があまりない」と感じることがあるかもしれません。
この矯正法のメリット
「近用コンタクトレンズ＋遠用眼鏡」のメリットは以下の通りです。- 眼鏡のかけはずしをすれば、遠くも近くもはっきりと見ることができる
- 乱視の矯正力は「遠用コンタクトレンズ＋老眼鏡」に勝る
- 状況に応じた使い分けができる
- 老眼がやや気付かれにくい
遠くも近くもはっきりと見ることができる
この対策法の最大のメリットは、「遠用コンタクトレンズ＋老眼鏡」と同様、眼鏡のかけはずしをすれば遠くも近くもはっきりと見られる点にあります。眼鏡を「近くがよく見える状態」、コンタクトレンズの上にかける眼鏡を「遠くがよく見える状態」に合わせれば、遠方近方共に最高視力を出すことも可能です。
乱視の矯正力は「遠用コンタクトレンズ＋老眼鏡」に勝る
眼鏡は、コンタクトレンズより遥かに乱視矯正力に優れています。「遠用コンタクトレンズ＋老眼鏡」の場合、遠くを見る時はコンタクトレンズだけになるので、必然的に乱視の矯正はコンタクトレンズで行なうことになりますが、「近用コンタクトレンズ＋遠用眼鏡」の場合、眼鏡の方に乱視度数を入れることができるので、しっかりと乱視矯正を行なうことができます。老眼がやや気付かれにくい
この矯正法は、近くが見えるところまでコンタクトレンズの度数を下げているので、本や携帯電話などを見る際に、目から対象物を遠ざけたり、目を細めたりする必要がなくなります。そのため、日常生活をコンタクトレンズで送り、「眼鏡は運転用」と割り切ってしまえば、周囲に老眼がやや気付かれにくくなります。ただ、あくまで「やや」です。老眼が入っていることがどうしても気付かれたくないという人は、遠近両用コンタクトレンズを使った方がいいしょう。
この矯正法のデメリット
「近用コンタクトレンズ＋遠用眼鏡」のデメリットは以下の通りです。ほぼ全てのデメリットが、この矯正法が「遠用コンタクトレンズ＋老眼鏡」よりマイナーである理由に直結しています。- コンタクトレンズを使う意味があまりない
- 遠方視力が落ちた場合、眼鏡を作り替えなければいけない
- 美容上の問題
- 「遠用コンタクトレンズ＋老眼鏡」より近くの見え方が弱い
コンタクトレンズを使う意味があまりない
正直な話、この矯正法でやっていることは「普段は眼鏡で過ごし、近くを見る時だけ眼鏡をはずす」のとあまり変わりません。裸眼でもそこそこ周囲が見えるなら尚更です。この矯正法を選択する場合は、本当にコンタクトレンズを使う必要があるかをよく考えましょう。遠方視力が落ちた場合、眼鏡を作り替えなければいけない
この矯正法は、遠くが見づらくなってもコンタクトレンズの度数を上げることができません。なぜなら、コンタクトレンズの度数を上げると、今度は近くが見づらくなってしまうからです。そのため、遠方視力の調整は眼鏡の方で行なうことになります。コンタクトレンズの場合、度数を変えてもそれ自体にお金はかかりませんが、眼鏡の場合、度数を変えるためには眼鏡を作り替える必要があるので、お金がかかります。これは、「遠用コンタクトレンズ＋老眼鏡」では発生しない無駄なお金です。
「遠用コンタクトレンズ＋老眼鏡」より近くの見え方が弱い
いくらコンタクトレンズの度数を合わせると言っても、上から老眼鏡をかけた状態には敵いません。近くもばっちり見たいというのであれば、素直に「遠用コンタクトレンズ＋老眼鏡」を選びましょう。向いている人・向いていない人
「近用コンタクトレンズ＋遠用眼鏡」が向いている人は以下の通りです。
- 多少手間がかかっても視界をハッキリさせたい人
- 強度乱視の人
- 遠近両用コンタクトレンズを使いたくない人
- 老眼だと気付かれたくない人
向いていない人は以下の通りです。
- 面倒臭がり屋な人
- 遠くを見たり近くを見たりを頻繁に切り替えなければいけない人
- 外で眼鏡をかけたくない人
よくある質問
| Q | コンタクトレンズの上に眼鏡をかけて目に余計な負荷がかかりませんか？ |
| A | かかりません。近視や老視の進行が早くなるということもありません。 |
| Q | コンタクトレンズと眼鏡の度数はそれぞれどの程度に合わせればいいですか？ |
| A | 用途によります。できるだけ近くをはっきりと見たいのであれば、コンタクトレンズの度数を弱めに、眼鏡を強めにするといいでしょう。ただし、コンタクトレンズの度数を弱くし過ぎて、裸眼とほとんど同じ見え方になってしまうようでは意味がありません。その辺りが眼科や眼鏡屋さんと相談しながら、実際に周りの見え方や手元の見え方を見比べたりしながら、細かい調節をしていきましょう。 |
| Q | この方法で老眼を矯正している人ってどれくらいいるんですか？ |
| A | 個人的な感覚では、かなり少数です。「遠用コンタクトレンズ＋老眼鏡」で矯正している人が２０人いたら、「近用コンタクトレンズ＋遠用眼鏡」の人が１人いるかいないか……いや、いないかも知れません。 |